1. 1) 本論文では,山小屋等の事業施設から排出される廃棄物や国立公園の利用者による所謂「ゴミ」も含めて廃棄物の用語を使用し,し尿や生活排水を含めて排水の用語を使用している。ただし,補注や引用文献については各文献で使用されている用語による。
2. 2) 鹿野久男(1975):国立公園における清掃問題:国立公園312,4 によれば「国立公園管理にとって重要な課題となってきた空きかん等のゴミ処理問題は,公園利用者の急増する昭和三十年代の中頃から緊要化したのである。」と指摘されている。
3. 3) (財)国立公園協会(1972):尾瀬ゴミ持ち帰り運動:国立公園273・274,31-33
4. 4) 「尾瀬地区ゴミ処理対策申し合わせ」は環境庁自然環境局北関東地区自然保護事務所,福島県,群馬県,新潟県,檜枝岐村,片品村,湯之谷村,尾瀬山小屋組合,(財)尾瀬保護財団により,事業実施に当たってゴミ発生そのものを抑制すること,地区外処理の準備が現在までに未了の所は来年度中に準備を完了する等5項目を内容とする。
5. 5) 上幸雄(2001):山岳観光地におけるトイレ整備・し尿処理:水環境雑誌Vol.24 No.9,6 によれば「山のトイレ問題が大きくクローズアップされたのは,97 年2月に南アルプス・北岳の大樺沢での大腸菌汚染問題が,全国的に報道されたことがきっかけだった。」と指摘している。