COVID–19ワクチン接種後にvocal cord dysfunctionを呈した1例(A case report of difficult diagnosis in the patient with vocal cord dysfunction after COVID–19 vaccination)

Author:

秀明 長島1,憲幸 服部1,さや 池上1,智史 柄澤1,隆三 安部1,泰至 中野2,孝明 中田1

Affiliation:

1. 千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学(2022年4月1日より長島秀明は千葉県救急医療センター集中治療科,安部隆三は大分大学医学部救急医学に所属変更になっている。)(Department of Emergency and Critical Care Medicine, Graduate School of Medicine, Chiba University)

2. 千葉大学大学院医学研究院小児病態学(Department of Pediatrics, Graduate School of Medicine, Chiba University)

Abstract

要旨 複数のアレルギー歴がある13歳女児。1回目のCOVID–19ワクチン接種直後に咽頭違和感が出現し,アナフィラキシー症状として加療されるも呼吸困難など気道症状が持続した。当院紹介後にアドレナリン筋肉内注射(筋注)の追加とβ2刺激薬吸入を行い気道症状が軽快したことを確認し,遅発性アナフィラキシーに備えて入院した。翌日退院するも同日に気道症状が再燃し,アドレナリン筋注とβ2刺激薬吸入に加えアドレナリン+デキサメタゾン吸入を繰り返したが改善せず再入院とした。β2刺激薬の定時吸入,プレドニゾロン内服を追加したが気道症状は繰り返し出現した。無症状時の喉頭ファイバー所見では,声門周囲の刺激で吸気時に声門が閉鎖する奇異性声帯運動を認め,呼吸機能検査では吸気相の平坦化を認めた。ワクチンに含まれるポリエチレングリコールへのアレルギー反応も疑われたが,気道症状しか認めないことから,ワクチン接種に対する不安や注射針による直接的な侵襲により誘発されたvocal cord dysfunction(VCD)と診断した。治療として,病態ならびに生命の危険がないことを説明した。その後,症状は軽快し,外来通院の方針として退院した。VCDは生命の危険がないが,治療の遅れが致命的となるアナフィラキシーや喘息に症状が類似しているため,それらに対する治療と並行して,診断に向けて検査を進めていくことが重要である。

Publisher

Wiley

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